2012年12月18日火曜日

野菜づくり体験ファーム(第8回目)の様子

1年を通し全9回の取り組みをおこなう「野菜づくり体験ファーム」。先日の12/16(日)は第8回目の活動をおこないました。予定していた9日が会社の都合で1週間延期で開催しました。今回は、自主管理農園で育ててきた「じゃがいも」を乾燥させたのち、完熟越冬じゃがいもをつくるために、雪の中にじゃがいもを埋ける作業をおこないました。

じゃがいもは低温で貯蔵するとデンプンが糖に代わり、甘みが増すといわれています。しかし、北海道の場合、外は氷点下の気温。冬の保存方法に苦労します。そこで、野菜づくり体験ファームで毎年おこなっているのは、先人さんの知恵をお借りした「土中埋け込み」の保存方法で、越冬させています。

まずは、雪を除けて畑の土を出すまでが一苦労。例年雪は少ないのですが、先週降ったドカ雪と、今日に限って未明からしんしんと雪が降り積もり、腰くらいまで積もっていたので大変でした。雪を掘ったら今度は土掘りです。参加者のみなさんもヒーヒー言っていました。すみません(^_^;)。

土中埋け込みのため土を掘ってます!結構な重労働。
久しぶりに自分のジャガイモとご対面(^-^)
ムシロを敷いてジャガイモのベッドをつくります。
通気性と保温のためにモミガラを敷き詰めます
最後に土をほどほどにかぶせて土が固まらないように雪をのせて完成!
埋めた場所がわかるように支柱を立てました。

土の中の温度はだいたい1~2度。実は雪が保温してくれて、土の中は結構あったかいのです。参加者も「土はやわか~い」と言っていましたが、氷点下の外気に触れないので、畑を起こしたままのふかふかの状態なんです。しかも、雪のおかげで温度が一定に保たれます。自然を活かした天然の冷蔵庫なんですよ。

こういう保存するところを「室(むろ)」といいます。北海道の場合、炊事場などの床下にスペースをつくって、冬の野菜を保管してきました。入りきらない野菜は土の穴を掘って野菜を蓄えて厳しい冬を乗り越えてきたといいます。このような土を掘って野菜を保存する場所を「陸室(おかむろ)」と言います。

3月24日予定の次回は最終回。それまで、ゆっくりデンプンを糖分に代えて、ホクホク美味しい越冬じゃがいもとして「寒熟」していてくださいね。


★野菜づくり体験ファーム
5月から月に1回程度ずつ、全9回のプログラムを通し、みんなで楽しく野菜づくりをしていくプログラム。自主管理農園では今年は「とうきび」「じゃがいも」「大豆」の3種類の野菜づくりに挑戦。共同管理農園では「ピーマン」「トマト」「ナス」「カボチャ」など10数種類をみんなで共同でつくっていきます。月に1回ほど体験日を設け、調理体験などもおこないます。収穫したじゃがいもは越冬させ、翌年3月に掘り起こし、完熟越冬じゃがいももつくっていきます。
・第1回目 植え付け作業(5/27)のレポートはこちら
・第2回目 草管理・野菜の生育管理(6/24)のレポートはこちら
・第3回目 草管理・野菜の生育管理(7/22)のレポートはこちら
・第4回目 収穫祭(8/19)のレポートはこちら
・第5回目 畑の片付け(9/9)のレポートはこちら
・第6回目 調理体験(9/30)のレポートはこちら
・第7回目 豆腐づくり・カボチャランタン作り(10/21)のレポートはこちら
・第8回目 越冬野菜づくり
・最終回 越冬野菜掘り起こし(3/24予定)